医療的ケア児の保護者らの付き添いの状況

 人工呼吸器や、たんの吸引など日常的に介助が必要な「医療的ケア児」で、国公私立の幼稚園や小中高校(特別支援学校を除く)に通う子どものうち、12・7%で保護者が学校生活に付き添っていたことが20日までに文部科学省の2024年度調査で分かった。受け入れ先の学校で看護師らの確保や定着が難しく、家庭の負担軽減が課題となっている。

 学校生活に付き添うために仕事を辞める親は多いとされる。医療技術の進歩により、重い病気で生まれた子どもの命を救えるようになり、ケア児は増加。21年9月には付き添いがなくても学校に通えるよう支援する法律が施行された。ただ、文科省によると、学校現場での業務という特殊性や、特別支援学校とは異なり需要が読み切れないなどの事情で、看護師らの継続的な配置ができていないケースがあるという。

 文科省は24年5月時点の状況を調査。特別支援学校以外に在籍していたケア児は、調査を始めた15年以降で過去最多の2559人だった。