北方領土の元島民らが20日、4島周辺の海域で船上から先祖を弔う「洋上慰霊」を行った。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、墓参を含むビザなし訪問に再開のめどが立たない中、北海道などが主催して4年連続の実施。8月21日までに計7回行われる予定。
参加したのは元島民や、その子孫など46人。一団は午前9時半ごろ、4島との交流事業で使われる船「えとぴりか」で根室港を出発した。歯舞群島付近と国後島南側を日帰りで訪れる航路で、午後2時ごろから慰霊式を行った。
2020〜21年度のビザなし訪問は新型コロナウイルス禍で中止となり、22年度以降はウクライナ侵攻を受けて見送られている。