自民、公明両党は20日の参院選で大幅に議席を減らすことが確実となり、石破茂首相(自民総裁)の求心力低下は免れない。自民内で首相の責任を問う声が強まる可能性があり、進退が焦点となる。衆院で過半数を持たない首相の政権運営は混迷を深めるのは必至だ。自公は予算案や法案の成立に必要な多数派形成へ引き続き一部野党の取り込みを模索するが、協力を得られるかどうかは見通せない。立憲民主党は政権交代実現に向けて攻勢を強める。
首相は21日、参院選の結果を受けて記者会見に臨む。首相会見に先立ち、自民は臨時役員会を開き、参院選を総括する予定。首相は公明の斉藤鉄夫代表と党首会談を行い、連立政権の在り方を協議する。
自公は昨年の衆院選で大敗し、過半数割れした。今年6月の東京都議選でも自民は過去最低議席となった。大型選挙で苦戦が続く首相に対し、党内から交代を求める声が上がる展開も予想される。首相が退陣を決断した場合、総裁選を実施し、後継を選ぶ必要がある。
政権維持には野党への多数派工作が欠かせない。