メディアのインタビューに臨む自民党の森山幹事長=20日午後8時1分、東京・永田町の党本部

 自民党は参院選の主要争点となった物価高対応で有効策を打ち出せず、公示後には能登半島地震を巡る参院議員の失言も加わり、厳しい戦いを強いられた。改選52議席から減らすことが確実となり、自民党の森山裕幹事長は20日のニッポン放送番組で、議席大幅減の結果を受け「どういう責任の取り方があるのか、石破茂首相とよく協議したい」と述べた。森山氏は20日夜のテレビ番組でも「物価対応について説明が足りなかったと反省している」と述べた。

 自民は消費税減税に反対し、参院選公約には1人当たり一律2万円の現金給付を盛り込んだものの、「ばらまき」との批判が絶えなかった。森山氏は「社会保障と消費税の関係が、国民に十分理解していただけるところまで説明を尽くし得なかった」と振り返った。

 選挙戦のさなかの8日には、鶴保庸介参院議員が「運のいいことに能登で地震があった」と発言し、非難を浴びた。石破政権の日米関税交渉も難航し、与党にとっては終始プラス材料に乏しかった。小野寺五典政調会長は「力不足をおわびしたい」と語った。