高市早苗首相は12日の参院予算委員会で、各地で深刻化するクマによる被害対策として、2025年度補正予算案で駆除に関する地方自治体への財政支援を拡充する考えを表明した。「国民の安全安心を脅かす深刻な事態だ。補正予算も活用し、必要な施策を順次実行に移す」と述べた。

 立憲民主党の田名部匡代氏はクマ対策に関する自治体の予算や人員は限界に来ていると支援を訴えた。首相は、政府の「クマ被害対策施策パッケージ」を近く改定するとした上で「猟友会への委託費や捕獲費用など、自治体が必要とする経費への支援を拡充する」と応じた。

 政府は補正予算案を12月上旬に国会提出する予定だ。