記者会見で介護現場で働く職員の処遇改善を訴える、全国老人保健施設協会の東憲太郎会長(右)=12日午後、東京都千代田区

 全国老人保健施設協会など介護関連の12団体は12日、東京都内で記者会見を開き、介護現場で働く職員の賃金が低く、他産業との差が広がっているとして国の支援を求めた。同協会の東憲太郎会長は、2025年度補正予算での財政支援や、臨時の介護報酬改定による処遇改善で「格差是正をしっかりとやってほしい」と訴えた。

 会見では、8〜9月に実施した約1万2千事業所分の介護現場の賃上げ状況に関する調査結果を発表した。介護業界の賃上げ率は24年度に2・99%だったものの、25年度は2・58%に低下。一方、春闘の賃上げ率は2年連続5%台(連合調査)となっており、介護業界との差が広がっている。