農林水産省は14日、全国の小売店約6千店で3〜9日に販売されたコメ5キロの平均価格が前週に比べて116円高い4444円だったと発表した。集計を開始した2月以降で最も高くなり、随意契約で備蓄米を放出する前に記録した水準を超えた。価格上昇は6週連続。
今年の新米は収穫量が多く、需給緩和を受けて、今後は値下がりすると見込まれている。集荷業者と卸売業者の取引価格は既に下落傾向が鮮明になり始めているが、小売店の価格に反映されるには一定の時間がかかるとみられる。
随意契約の安い備蓄米は、一部で販売が続いているが流通量は減少している。一方で、主力の新米は集荷業者間でコメの入手競争が激化。各地の農業協同組合(JA)が農家に支払う代金は過去最高水準となり、販売価格もつり上がっている。
全9地域のうち、過半の5地域で4千円台後半を付けた。最も高いのは北陸の4618円、近畿が4602円で続いた。東北は4581円、東海が4577円、関東・首都圏も4574円だった。





