松尾佳昭町長への問責決議を可決した佐賀県有田町議会=2日午前

 佐賀県有田町の松尾佳昭町長が9月に名古屋市へ出張した際、宴席で泥酔し、接客した女性にセクハラをしたとして、町議会は2日、問責決議を全会一致で可決した。松尾氏は体調不良を理由に議会を欠席した。

 問責決議によると、セクハラ行為については11月4日、松尾氏から議会側に報告があった。松尾氏は、酩酊し記憶が全くないとの趣旨の発言をしたという。

 議会側が改めて質問状を提出し回答を求めたところ、松尾氏から「大変重く受け止めている」と反省の弁があった。一方で「町政発展のため一層の努力を重ねていくことが、今の私にできる謝罪と果たすべき責任と考えている」と記されていたという。

 蒲原多三男町議は提出理由で「最高責任者としての自覚に欠けた行動により、町政に対する信頼を大きく損なった。社会的、倫理的責任が極めて重い」と強調した。

 蒲原氏によると、松尾氏は町への企業誘致の関連で出張していたという。

 松尾氏は2018年の町長選で初当選。現在2期目で来年4月に任期満了を迎える。