国家賠償請求訴訟での証拠提出の一般的な流れ

 検事から違法な取り調べを受けたとする元被告らによる国家賠償請求訴訟を巡り、法務省が、取り調べの録音・録画データを裁判所へ提出する際には閲覧制限の申し立てを検討すべきだとする通知を各地の法務局に出していたことが24日、関係者への取材で分かった。外部流出による事件関係者のプライバシー侵害を防ぐためと説明。証拠調べを公開の法廷ではなく、非公開の弁論準備で行うよう裁判所に求めることも推奨している。

 検事による暴言や人格否定といった不適切な取り調べが相次いで発覚する中、違法性を問われる立場の国側が映像や音声といった重要証拠の公開範囲を過度に絞れば、捜査の在り方を検証する際の障壁になりかねず、法務省の対応は批判を呼びそうだ。再審制度を見直す政府の刑事訴訟法改正案にも証拠の「目的外使用」を禁止する規定が盛り込まれ、冤罪被害者の関係者や議員の一部が「国民の知る権利に配慮すべきだ」と反発している。

 法務省訟務局は取材に、通知の趣旨は「事柄の性質上、回答を差し控える」としている。