高層住宅群火災で妻を亡くした葉家駒さん=12日、香港(共同)

 【香港共同】香港で168人が死亡した高層住宅群の大規模火災が起きてから26日で半年。住民の葉家駒さん(68)は、40年以上連れ添った妻を亡くした。「妻のために正義を追い求める」。火災の発生や被害拡大を招いた全ての関係者に対し、責任を問いたいとの思いを強めている。

 昨年11月26日午後、葉さんは妻の白瑞蓮さん=当時(66)=と17階の自宅にいた。物音と焦げた臭いに気付いた妻が窓を開けると、次男が住む隣の棟から大量の煙が出ているのが見えた。

 妻に外の様子を見てきてと言われ地上に出ると、補修工事で使われていた足場の防護ネットが焼け落ち、巨大な炎が上がった。警察官に制止され、自宅に戻れなくなった。電話をかけると妻は「暗くて何も見えない。火の手が迫っている」と話した。ザーザーという音がして、声は聞こえなくなった。

 葉さんは通信アプリで妻にメッセージを送り続けている。政府が設置した独立委員会で、火災発生時の状況を証言した。関係者の責任追及を続ける覚悟だ。「妻に再会できたなら、できる限りのことをしたと伝えたいから」