カフェ風でおしゃれに ケアセンターくつろぎが移転オープン(大垣市)

デイサービス内にあった事務所を4月に移転。北欧のインテリアを使い、おしゃれな雰囲気を出した=大垣市馬場町、ケアセンターくつろぎ

 訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを利用したいと思った時などに、利用者や家族にとって欠かせない、「介護の要」とも言える存在がケアマネジャー(正式には介護支援専門員)です。病院や地域包括支援センターからの紹介、または利用者やその家族が自ら担当ケアマネジャーを選びます。ケアマネジャーになるには、介護福祉士や看護師などの国家資格を有している方が一定の実務経験を積んだ後、都道府県が実施する試験に合格することが必要です。

 ケアマネジャーは、利用者ができる限り自立した生活を送ることができるよう、身体や心の状態、おかれている環境を把握した上でケアプランを作成し、ケアプランに沿ったサービスが受けられるよう、事業者や関係機関との調整を行うという重要な役割を担っています。料金は介護保険から全額が給付されるため、利用者の自己負担金は0円です。

 自宅等で生活する利用者のケアプランを作成するケアマネジャーが所属しているのが、主に居宅介護支援事業所(ケアセンターなどの名称のところもあります)です。

 居宅介護支援事業所は、株式会社や有限会社、医療法人、社会福祉法人などが運営していて、医療機関やデイサービスセンター等の一角にあるところもあれば、ビルの一室にオフィスを構えているところもあるなど、雰囲気や規模はさまざまです。

 大垣市のケアセンターくつろぎは、20年前にデイサービスセンターくつろぎのオープンに合わせて同じ建物内に開所しましたが、ケアマネジャーの増員や感染症対策の徹底などの理由から、今年4月に近くの別の場所に移転しました。新施設は一見カフェのようなおしゃれな外観で、室内は北欧のメーカーのインテリアが使われています。「介護=おしゃれではない、という時代ではない。自分たちが気軽に相談に行きやすいと思える明るい雰囲気にしたい」というセンター側の思いから、あえて「介護っぽさ」を出さないようにしたと言います。

 居宅介護支援は特定のサービスや事業者に偏ることがないよう公正中立に行うことが求められていることから、ケアセンターくつろぎの利用者が必ずしも自社の運営するデイサービスを利用するわけではありません。管理責任者の藤原由美子さんは「デイサービスを利用したいとなった際、施設数カ所へ体験に行ってから決めていただいています」と話します。

 ケアセンターくつろぎでは現在、5人のケアマネジャーが所属し、約180人分のケアプランを作成しています。藤原さんは「目指しているのは『地域の介護相談室』。デイサービスの一角にあったときよりは開けた雰囲気になったので、家族やご本人が要介護認定を受けている方もそうでない方も、ふらっと立ち寄って介護の悩みを話してもらう場になれば」と話しています。