岐阜酒好物語

勉強中の一人

写真:勉強中

勉強中

 以前、勤めていたお店からのお客さまとご一緒に来店されたことがきっかけで、当店に足を運んでいただけるようになった方のお話をいたしましょう。

 その方は、初めての来店からしばらくは、お酒を楽しむというより、場を楽しむということが先行していたのか、「何でも一緒」な感覚のようで、ウイスキーのハイボールしか飲まなかったお客さまでした。

 3回目に来店された時、当店に、限定で販売されていたウイスキーがあり、「オススメを」と言われ、そのウイスキーをハイボールというところでしたが、私が、「ハイボールはもったいないので、ぜひ、ストレートで」と、ウイスキーの味わい方を説明すると、何かが開花したようで、次からの来店時には、一杯だけストレートで飲んで味わいを楽しむ飲み方に変わっていきました。

 まだ、このころは、ご同伴されるお友達とご一緒でしたが、5回目くらいから、お一人で来店されるようになり、ウイスキーの勉強が始まりました。

 「パチンコが趣味のような状態だったけど、そこに使うお金をお酒の勉強で使った方が、何十倍も価値があるように思えるし、楽しい」と、方向転換されました。

 一度の来店で4〜5杯を飲んで、私の説明を聞きながら、自分で感じた味わいをスマートフォンでメモをとり、本やインターネットで書いてある味わいと比較して、自分の中で消化しているようです。同時に、一度、飲んだことがあるお酒は、どのような飲み方が適しているのか、というところまで考え始めました。

 そして、ほぼ毎週のように来店していただけ、約半年で、当店の棚の全種類のウイスキーを飲まれました。このお勉強には、その後の想いがあるようで、「いずれ、ペンション経営をしながら、趣味を兼ねたウイスキーバーを中に作って、のんびりと過ごしたい」というお気持ちのようです。

 このお客さまのようにとは言いませんが、ほんの少し、お酒を覚えるだけで、新しい世界も広がります。

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