<FC岐阜1―0鳥栖>

 上り調子も、下り坂も、どん底もあったFC岐阜のJリーグ1年目。ピッチの外でも、苦しい経営状況を改善するため、来季は主力の大半を戦力外とする人件費削減策が打ち出された。紆余(うよ)曲折、まさに激動の1年間を締めくくった最終戦の勝利。松永英機監督は試合後のセレモニーで「ベストマッチ(今季最高の試合)だった」と胸を張った。

 イレブンが奏でる集大成のようだった。鳥栖との8月の対戦は0―0で引き分けているが、「高い位置で守備を仕掛けることで、相手がばたばたしていた」(松永監督)という経験を基に、この日は序盤から積極的な守備を展開。さらに後半は「自分たちで判断した」(MF北村隆2)と、前線からの守備に加え、引いて守る守備を行う柔軟性も発揮した。

 シーズン序盤に勝ち点を挙げて躍進した戦い方と、中盤に堅実に勝ち点を稼いだ戦い方の融合だった。「チームとしての成長を見る上で、最後の試合をこういう内容で終えたのはよかった」と松永監督。この日のスタメンで戦力外となった選手は6人いるが、選手、サポーターが抱く複雑な思いを癒やすような勝利。チームを去る北村は、涙をふいた赤い目を輝かせ「集大成を出せたと思う」と笑顔をみせた。

 来季は下部リーグの日本フットボールリーグ(JFL)から新たに3チームがJ2に新規参入し、もはや“Jリーグ1年生”という経験のなさが苦戦の免罪符にはならなくなる。「きょうみたいなパフォーマンスを、シーズンを通じて出せるかどうか」(松永監督)。メンバーは大幅に変わるが、目指すべきサッカーの内容は1年目の最終戦でしっかりと見つかった。

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