メディアばこ
子宮と卵巣を知る 咲くやこの花プロジェクト
輝く女性の健康・元気を応援!

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 女性のライフステージに大きく関わる「子宮と卵巣」。子宮は受精卵を育て、卵巣は卵子の保持や女性ホルモンの分泌にかかせない大切な臓器です。20代から知ってほしい婦人科系の病気として、子宮内膜症と子宮筋腫について、いとうレディースケアクリニックの住友理恵先生に、卵巣腫瘍について花林レディースクリニックの花林隆裕先生にお話を伺いました。それぞれの病気を知って自分のカラダを大切に育んでいきましょう。

20~30代の女性に多い「子宮内膜症」

20190310192930-375d7013.jpg 子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるべき子宮内膜組織が、それ以外の場所に発生する病気です。発生しやすい部位は卵巣や腹膜の他、卵巣の内部に発生して血液が溜まる「卵巣チョコレートのう胞」や、子宮筋層内に発生する「子宮腺筋症」などがあります。

 子宮内膜症の代表的な症状は月経痛で、患者さんの約9割にみられます。また、月経時以外の下腹部痛や骨盤痛、性交痛、排便痛のほか、子宮腺筋症の場合は過多月経による貧血が出ることも。子宮の内側の場所以外に存在する子宮内膜症組織は、周囲との炎症や癒着を起こし、痛みをもたらします。また不妊との関わりも深いため、早期に適切な治療を受けることが大切です。また、卵巣チョコレートのう胞は、まれにガン化することがあるため、定期的に診察を受けてください。

子宮内膜症の治療法

 症状や進行具合、年齢、妊娠を希望するかなどのライフプランに合わせて最適な治療法を選択します。症状や進行を抑える薬物療法、病巣を取り除く手術療法、またその2つの併用などがあります。

30代以降の女性に多い「子宮筋腫」

20190310192956-3f29f4dc.jpg 子宮筋腫は、子宮の筋肉にコブのような塊ができる良性腫瘍で、その割合は30歳以上の女性の4〜5人に一人といわれるほど。できる筋腫の場所や大きさによって症状も様々で、過多月経、貧血、月経痛、不正出血などが主な症状です。大きくなると周りの臓器にも影響を与え、下腹部の腹満感や腰痛の他、膀胱や直腸を圧迫して頻尿や便秘を起こすこともあります。

 また、筋腫が原因で不妊になることもあります。妊娠時に発見された場合、流産や早産しやすくなることがあるほか、自然分娩が難しくなるケースもあります。また、まれに大きな筋腫や急速に増大する筋腫には、悪性の子宮肉腫が含まれていることもあるので、定期的に診察を受けて状態をチェックすることが必要です。

子宮筋腫の治療法

 症状が軽くて筋腫も小さい場合は経過観察することがあります。

 筋腫が小さくても症状が強い場合や筋腫の大きい場合は、手術療法や薬物療法を選択することがあります。

20代から気を付けたい卵巣腫瘍

 卵巣の正常な大きさは親指大で、子宮の左右にあり、普段は卵巣の存在に気が付くことがありません。卵巣にできる腫瘍には卵巣のう腫と充実性腫瘍があり、卵巣腫瘍の約80%が卵巣のう腫で大部分が良性です。

 卵巣のう腫は卵巣内に液体や脂肪などがたまるもので、小さいうちは自覚症状がなく、これが大きくなると卵巣の付け根がねじれたり卵巣のう腫が破裂して急に腹痛に襲われたり、卵巣のう腫が巨大化し腹部を圧迫して気が付きます。そのため、良性でも一定の大きさを越えるものは手術適応となります。近年では、卵巣腫瘍は子宮がん検診や月経の異常で産婦人科を受診した際に偶然発見されることが多くなりました。

 また気にかけるべき一つに子宮内膜症におけるチョコレートのう胞の存在があります。検診をしないために腫瘍に気づかず、赤ちゃんがほしいと思った時には妊娠が困難になっていたという場合もあるため、卵巣腫瘍は早期発見が重要です。子宮がん検診では、検診時に内診や経腟超音波で子宮や卵巣の異常を調べます。子宮がん検診を1~2年に1回受けていれば心配ありません。

セルフチェックをしよう

 項目にチェックが入ったら、早めに産婦人科を受診しましょう。特に、月経は女性の体のバロメーター。月経痛も年月とともに軽くなっていくのが一般的ですが、痛みの程度は人によって様々です。「生理痛がつらい」「痛みや量がだんだんとひどくなってきた」という場合は、我慢せず受診をおすすめします。

・以前に比べて、生理痛がひどくなってきた。
・月経時に飲む鎮痛剤の量が増えた。
・または飲んでも痛みが治まらない。
・月経周期に関係なく、下腹部や腰に生理痛に似た痛みがある。
・性交時、奥の方に痛みがある。
・排便時、肛門の奥に痛みがある。
・不正出血がある。
・月経の期間が、ダラダラと長引く。
・月経時、レバーのような血のかたまりが出る。
・月経の量が多く、ナプキンをかえる回数が増えた。
・めまい、だるさ、階段昇降時の動悸など、
・貧血症状がある。
・排尿時、下腹部にキュッとした痛みがある。
(※膀胱炎のこともあるので、一度受診しましょう。)
・結婚して2年以上、避妊をしていないが妊娠しない。

1~2年に1度は婦人科検診を

 子宮・卵巣の病気への予防策は「早期発見・早期治療」です。妊娠・出産がこれからの方はもちろん、自覚症状がなくても、女性であれば定期的に婦人科検診を受け体の状態を把握しましょう。