メディアばこ
卓球療法の良さ各務原から発信 笑顔つなぐ福祉のわ
平成から令和へ 進化続ける介護の現場

フェニックスグループ 老健「サンバレーかかみ野」など(各務原市)

 「卓球療法」という言葉を聞いたことありますか。大分県の医師が考案した卓球療法は、2002(平成14)年に各務原市のフェニックスグループの老健や特養などで行われるようになったのを機に一気に研究が進みました。5年前には日本卓球療法協会もでき、今では全国に広まっています。言ってみれば各務原市は、卓球療法の"聖地"なのです。

 フェニックスグループには現在、27の卓球台があります。週2回、卓球リハビリの時間を設けており、利用者の相手は主に球を打ち返すボランティアが担当。利用者は台に片手をついたまま、車椅子に乗ったままでもできるのが特長で、それぞれのペースで卓球を楽しんでいます。楽しめるだけでなく視力や反射神経、バランス感覚等を養うリハビリにもなっています。70代の男性利用者は「脳出血で左半身にマヒが残り、立つことがやっとだった時に卓球を始めましたが、ラケットに当たるのが楽しくてはまりました。そのおかげか日常生活で転ぶことがなくなり、『卓球以上のリハビリはない』と思っています」と話します。

 学生時代、卓球の全国大会で2位になったことのある介護職員の大峰実穂さんは、「私も利用者と卓球をすることもあります。いつもよりはつらつとした利用者の姿を見ることができてうれしいですね」と笑顔を見せます。

 このように介護の現場では、「健康な人が運動をする」時代から「運動することで健康になっていく」時代へと変化を遂げています。