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留学生、介護福祉士目指し着々 笑顔つなぐ福祉のわ
介護事業者と大学が連携してサポート

中部学院大学.jpg 介護福祉士の養成校となっている関市の中部学院大学と、県内の介護事業者が昨年度から取り組んでいる「事業所連携型外国人留学生受け入れ事業」。大学側は日本語と介護・福祉の仕事に携わるための必要な知識の習得の支援を、介護事業者側は在学中のアルバイトの場の提供と生活全般の支援を行っています。中部学院大学では昨年度、ベトナム人8人が留学生別科に入学しました。

 8人は、留学生別科での日本語学習と福祉施設でのアルバイトに励み、無事に同大学短期大学部社会福祉学科に進学しました。同学科の高野晃伸准教授は「事業所も一緒に留学生を支えてくれるため安心感が強い。スクールバスに乗り遅れた留学生を事業所の職員が送ってくれたということもあった。保護者に近い立場の方がいることで、安心して学業やアルバイトに励めているのでは」と話しています。

 昨年度、社会福祉学科に入学した留学生は1人しかいませんでしたが、本年度はベトナム人に加え、中国人やキルギス人らも入学したため、留学生は計23人に上りました。事業所連携型の留学生は、普段からアルバイト時に福祉施設で高齢者と関わっていることから「介護関係の講義の理解度が高い」と指導に当たる教員は口をそろえます。

 日本語での講義のフォローのために、短大側は本年度から、わからなかった点をまとめて質問できる「介護学習の基礎」と、介護用語について学べる「介護の日本語」という科目を留学生向けに新たに開講。日本人学生と一緒に受ける講義は、わからない言葉をすぐに調べられるよう、留学生については講義中のスマートフォンの使用を許可したり、担当教員によっては配付資料にひらがなのルビを振ったりして支えています。

 また留学生には、日誌の提出を課し、講義の感想や生活の悩みを自由に書いてもらうことで、困っていることがある場合は、事業所と連携して早い段階で対応できる仕組みを整えています。

 留学生同士で集まりがちではありますが、学内での実習の際には日本人学生とグループを組み、日本語でコミュニケーションを取りながら、力を合わせて課題に向き合っています。高野准教授は「留学生はとても努力家。利用者との向き合い方も良かったようで、介護実習先の施設での評価も高かった」と話します。

 同大学人間福祉学部の飯尾良英学部長は「福祉を学ぶ留学生は、お金のためにというよりは社会に貢献したいという気持ちの子が多い。『いずれ国に帰って母国の高齢化に備えたい』と夢を語ってくれる子もいる。日本人と一緒に講義を受けるのは語学の問題から簡単なことではなく、相当な努力をしていると感じる。これからも一体となって支えていきたい」と話しています。