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今、注目の「家族信託」とは クラシド
~青年後見制度に代わる新たな方法~

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 人生100年時代を迎えると言われる現代。平均寿命も延び続け、2018年では男性が81歳、女性が87歳と世界でも類を見ない長寿大国となりました。そんななか、認知症対象者は、有病者439万人に予備軍380万人を合わせると約800万人、実に高齢者のうち4人に1人が認知高齢者となります。一旦認知症になると資産が凍結され、いくら家族であっても預貯金の引き出しができなくなるなど実生活上のトラブルが発生してしまうことに。  そこで今、家族でも安心して財産を管理することができる「家族信託」に注目が集まっています。その家族信託とはどのような制度なのでしょうか。

 

 民法で定められた「成年後見人制度」は、認知症で判断能力を失った人に成年後見人をつけ、契約などの法律行為を代わりに行ってもらうもの。

 「任意後見人」と「法定後見人」があり、財産は家庭裁判所の監督のもと管理され、本人のための支出かどうかが重要視されるため、柔軟な活用ができないうえに毎年裁判所に報告しなければならない等使いづらさがありました。しかも家族が約9割成年後見人になれた昔と比べ、今は約3割しか成年後見人になれない現状がその制度の限界を物語っていると言えます。

 

 「信託」は平成18年に信託法が改正されるまでは一般家庭には馴染みがなく遠い存在でしたが、平成19年に施行されてから、民法のルール以外の方法で財産を引き継ぐ仕組みが作れるようになりました。財産を持っている人が元気な時に信頼できる相手である息子や娘に、自分の財産の管理や処分をする権限を託すもの。元気な時に信託契約を締結しておくことで、任せた人が病気や事故、認知症等で判断能力を喪失しても託された人が一切影響を受けずに財産管理(生前贈与等の相続対策も含む)を遂行できるのが特長です。

 

 財産管理手法の1つとして、資産保有者(委託者)が「契約」によって、信頼できる相手(受託者)に対し、資産(不動産・預貯金・株式等)を移転し、一定の目的(信託目的)に従って、特定の人(受益者)のためにその資産(受託財産)を管理・処分・運用することをいいます。

 万が一、不動産オーナーが認知症になると、相続対策が継続できなくなるリスクがありますが、家族信託を活用すると、子どもが代わりに管理や修繕、契約や売却、建築など、資産活用を継続して行うことができるため、家族信託が注目されています。

 

《取材協力》 税理士法人 服部会計事務所