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全ての経験、介護の糧に 笑顔つなぐ福祉のわ



グループホームから異動し活躍 筒井貴昭さん(山県グリーンポート・山県市)

福祉のわWEBaaa.jpg-介護職員になったきっかけは。

 もともと、ものづくりが好きだったので、岐南工業高校に進みました。授業で「福祉住環境コーディネーター」の勉強をした際、リハビリに革細工や手芸などを取り入れることがある作業療法士の仕事に興味を持ち、専門学校に進むことにしました。

 しかし学習を進める中で迷いが出てきました。先生の勧めもあって休学し、友愛会の福光グループホームで働くことにしました。1年後に復学する予定だったのですが、利用者と一緒に料理を作ったり、会話をしたりする介護の仕事に大きなやりがいを見つけたので、そのまま介護職員として歩んでいくことにしました。

-今の施設ではいつから働いていますか。

 人事異動に伴い、今年4月から働いています。今の施設は病院から在宅への復帰を目指す方が一時的に過ごす介護老人保健施設(老健)ですので、認知症の方に家庭的な雰囲気の中で過ごしてもらうグループホームとは、職員に求められることも利用者の様子も全然違います。

-違いを詳しく教えてください。

 グループホームには、認知症の影響で幻覚や幻聴が出る方もいます。そうなっても否定するのではなく、世界観を壊さないよう話を聞き、寄り添う力が求められます。身体介助を必要としていない方も多いです。9人の利用者に対して3人の職員が付くので距離が近く、家族のような関係が築けます。

 一方、老健には介護度が高くても認知症の症状はないという方もいます。後遺症や先の不安などで落ち込んでしまっていると感じた時は、気を紛らわしてもらえそうな話を振ることもあります。

 職員一人が担当する利用者の人数が多いので、連続して同じ介助をすることがあることや、利用者の顔ぶれが頻繁に変わることもグループホームではなかったことで、なかなか慣れないですね。

-やりがいは。

 ご飯がうまく食べられない、立ち上がりの動作が苦手などの症状に悩む利用者に対して、それぞれに合ったケアを考えてサポートし、できるようになっていく姿を見られるとうれしいですね。利用者の動作分析をする際には、作業療法士の視点を入れることができていて、勉強をしたことは無駄ではなかったと感じています。

 ほかにも、これまでの経験が役立っていると感じることは多くあります。小中学生の時に剣道に取り組んだことで、体力が付き、しっかりと声を出せるようになりました。高校時代は演劇部でした。グループホームでは、利用者の世界観に合わせるためにとっさに演じたことは何度もあります。このように介護の仕事は、これまでの全ての経験を生かすことができる仕事です。日々、やりがいを感じながら働いています。

-今後の目標は。

 国家資格の介護福祉士はすでに取得しています。働きながら、より難易度の高いものに挑戦したいという気持ちから、ケアマネジャーの資格取得を目指していて、先日試験を受けました。受かっていたら自信になりますね。

-職場の自慢できる点は。

 友愛会の岩砂病院・岩砂マタニティにはリハビリテーション部があることから、福祉とリハビリのつながりが強いと思います。

 少し前の介護報酬の改定により、今ではリハビリの先生が福祉施設に来ることは一般的になっていますが、そのずっと前から、理学療法士や作業療法士がグループホームなどに毎月顔を出し、利用者の様子を見たり、転倒予防の体操を指導したりしてきました。法人が一体となって利用者の機能回復をお手伝いしている点は自慢できることだと思います。