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メディアばこ

目指す姿へ一歩一歩 笑顔つなぐ福祉のわ



特養の調理員から介護職に転身 尾首愛美さん(サービス付き高齢者住宅「スマイル本荘」・岐阜市)

福祉のわ・尾首さん.jpg -介護職員になったきっかけは。

 スマイル本荘では昨年7月から働いています。その前は特別養護老人ホーム(特養)で調理員をしていました。

 小学校低学年の時、祖父が介護が必要な状態になったのですが何もできず、悔しい思いをしました。その経験から人をケアする仕事に興味を持ち、介護か保育のどちらかに進みたいと思うようになりました。しかし自信をなくしてしまった時期があり、専門学校等には行きませんでした。

 それでも少しでも夢に近づきたいとの思いから特養の調理員になり、利用者の食事についての理解を深めたり、下膳の際に利用者が食事介助を受ける姿を見たりするうちに、やっぱり介護の仕事がしたいと思い、転職を決意しました。

 -現在の仕事内容は。

 入職したての頃は、永井文夫施設長につきっきりで教えてもらい、介護の基本的な部分について学びました。今では食事介助や入浴介助に関しては、ある程度できるようになってきました。夜勤はもう少したってからと言われています。介護職員初任者研修も昨年末に受講しました。

 -やりがいは。

 当施設では、利用者にメリハリのある生活をしてもらうため、午前と午後に全員が集まる時間を設け、レクリエーションをすることがありますし、平行棒を使って歩行訓練をする利用者を介護職員がサポートすることもあります。利用者と会話しながら同じ動作をしているときは特に楽しく感じます。

 サービス付き高齢者住宅の中には、安否確認と生活支援のみに特化しているところもあるようですが、ここでは、利用者と親密な関係を築くことができます。そのことにやりがいを感じています。

 -大変なことは。

 当施設には、ほとんどのことが自分でできる要介護1の方から、要介護5の方までいろいろな方がいて、それぞれに合った接し方が求められます。声の掛け方一つをとっても工夫する必要があります。

 毎日が、学んで実践して合わなければより良い方法を探るという繰り返しで、難しく感じていますが、この繰り返しがスキルアップにつながっているという手応えを感じています。

 -今後の目標は。

 できなかったことができるようになる「自立支援」を支えられる介護職員になりたいです。まだまだ足りないことばかりですので、役に立てるようスキルアップをしていきたいです。

 これまで、調理員の仕事とコンビニでの接客の仕事を経験してきましたが、ある程度独り立ちした後に先輩に質問をすると「何でそんなこともわからないの」と言われることが少なくありませんでした。ここでは先輩職員が「わからないことは何度でも聞いて」と言ってくださりありがたいです。仕事をしていて初めて「楽しい」と思えています。辞めたいと思ったことは一度もありません。ここで一歩一歩成長し、国家資格「介護福祉士」を目指していきたいです。

◇尾首さんへ永井文夫施設長からメッセージ◇

 若くして介護を志す姿に感動し、その芽をつぶしてはいけないという思いでいます。

 私は20年以上介護に携わっているのですが、最初は大規模な施設に勤めました。時間内に入浴や食事を終わらせるために機械的にならざるを得ない時があり「もっとじっくり向き合いたい」という気持ちを常に持っていました。

 介護は対・人との関わりで、相手がどのように思っているのかを感じながらケアすることが一番大切です。技術力は経験を積むことである程度身に付いていくので、心配しすぎる必要はありません。

 尾首さんは、相手の気持ちに寄り添う力を十分に持っているので、この仕事にぴったりだと思います。一緒に施設を盛り上げていきましょう。