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わたしのキャンバスプロジェクト

Vol.3 パートナーと考える、妊孕性と不妊について

わたしのキャンバスプロジェクト 2021



「わたしのキャンバスプロジェクト」は、一人でも多くの女性が子宮頸がんをはじめとした婦人科系疾病にくじかれず、思い描いた人生を歩んでほしいという願いのもと、年間を通して女性の健康を啓発・応援していくキャンペーンです。


Vol.3 パートナーと考える、妊孕性と不妊について

妊孕性(にんようせい)とは妊娠するために必要な能力のことを指し、妊娠するために必要な臓器と機能と言い換えることができます。この能力は加齢によって変化するため、 晩婚化の進行と共に不妊治療を選択するカップルが増えています。妊孕性と不妊治療法を知り、自分のライフプランと照らし合わせてみましょう。


女性の妊孕性に影響する2つの要素
 

1.卵子の数と質
 女性は卵子の元となる卵胞細胞を、体内に200万個ほど蓄えて産まれてきます。この卵胞細胞は胎児期(妊娠 5か月頃)をピークに13040個ずつ減少し,閉経に至るまで増加することはないと言われています。また年をとるごとに卵子の質も低下しますので、受精しても着床できなかったり、流産・早産のリスクが高まったりします。

2.女性ホルモンの分泌量
 女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量も、女性の妊孕性に大きな関わりがあります。エストロゲンは「妊娠の準備」、「女性らしいカラダづくり」、プロゲステロンは「妊娠の維持」といった役割を担っています。しかしそれぞれの分泌量は33歳前後をピークに減少の一途をたどります。

 このように受精に欠かせない卵子の数と質、そして妊娠・出産をサポートする女性ホルモンの分泌量の変化によって妊孕性も年齢ごとに異なってきます。中でも2035歳はこの2つの要素のバランスが良く妊孕性の高い年代と言えるでしょう。


月経があっても必ず妊娠できるわけではない?
 よく「月経が来ていれば妊娠できる」という考えがありますが、これは大きな間違いです。大切なのは「排卵があるかどうか」です。確かに排卵があった場合、着床しなかった卵子が子宮内膜と共に月経として体外へと排出されるのですが、排卵しなかった場合でも月経はやって来ます。排卵すると2週間ほど高温期が続くため、心配な方は基礎体温のチェックがおすすめです。


Message

自然妊娠を望む時は妊孕性を念頭に
 妊娠できる年齢にはタイムリミットがあります。また自分に妊孕性があっても、パートナーに妊孕性がない場合、妊娠は成立しません。体質によっては妊孕性が高い年代であっても自然妊娠が難しい場合があります。困った時や不安な時は産婦人科医にお気軽にご相談ください。


Profile

真鍋産婦人科

高橋 京子 院長

1981年に兵庫医科大学医学部卒業。
岐阜大学病院での勤務を経て、89年より真鍋産婦人科へ。99年より同院院長を務める。



不妊治療について

 不妊とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、1年以上妊娠しないことをいいます。ただし先送りで成果が下がるリスクを考慮すると、定義を満たしていなくても検査や治療に踏み切った方が良い場合があります。

 例えば排卵がなかったり、子宮内膜症を合併していたりする場合です。過去にお腹の手術を行っている方も炎症などにより妊娠しにくいことが分かっています。

 また、男性も加齢により妊娠が起こりにくくなることが知られています。WHOによると不妊の原因が男性側にある場合は約48%と言われおり、治療には夫の協力が不可欠です。


不妊に悩んだらまずは産婦人科医に相談を

 不妊治療には次のような種類があり、原因の有無や体質に合わせて選択します。なかなか治療に踏み切れない方も少なくないと思いますが、気負わず、まずは相談だけでもいらっしゃってください。


Profile

中西ウィメンズクリニック

中西 義人 院長

1992年岐阜大学卒業(1998年岐阜大学大学院卒業)。
多治見市民病院勤務を経て2003年に中西ウィメンズクリニックを開業。


主催|岐阜新聞社

後援|岐阜県 岐阜市 岐阜県医師会 岐阜市医師会 岐阜県産婦人科医会 岐阜市産婦人科医会 岐阜県看護協会 岐阜県商工会議所連合会