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岐阜、伝統つなぐ夏 34年ぶりシード、上昇気配

2018年07月08日 13:26

100回目の夏へ向け調整する岐阜の選手ら=岐阜高

100回目の夏へ向け調整する岐阜の選手ら=岐阜高

 第100回を迎える全国高校野球選手権。岐阜は県内で唯一、1915年の第1回大会から予選出場し続けている(全国では15校)。1883年、学校の野球部としては日本で最も早く創部したと言われ、プロや大学、社会人に名選手を輩出し、県の野球の発展に多大な貢献を果たしてきた。多くのOBの思いも背負って挑む100度目の夏は、34年ぶりのシードにもなり、OBの北川英治監督はじめ選手らも並ならぬ闘志を燃やしている。

 岐阜大会が始まったのは1927年の第13回大会で、75年の第57回大会に1県1校になるまで県代表が東海大会や三重との三岐大会に出場してきた。だが、岐阜は岐阜大会以前から東海大会に出場してきた。第1回の東海大会には斐太も参加したが、途中で廃部し、復活しているため、予選皆勤校は県では岐阜だけ。北川監督は常に選手らに「野球だけでなく、普段の学校生活でも全国の高校球児の模範となれ」と語り、日本随一の伝統校の自覚を促す。

 岐阜が初めて甲子園に出場したのが48年の第30回大会。初出場で4強まで勝ち上がると、2年連続出場となった49年は準優勝するなど春夏通算6度の甲子園出場がある。元巨人で西武監督などを務めた森昌彦(祇晶)氏や全日本や慶大の監督も歴任したJR西日本の後藤寿彦総監督らを生んだ。県で唯一、甲子園制覇している県岐阜商も創生期は、岐阜の背中を追い、強豪となっただけに"野球王国岐阜"の生みの親とも言える。

 54年を最後に夏の甲子園出場はないだけにメモリアルな大会への思いは格別。「シード校として恥ずかしくない戦いぶりを見せたい」と北川監督。今夏は甲子園での開会式で、岐阜など、地方大会に皆勤出場している15校の主将が、入場行進に参加。しかし、主将の吉村航汰は「仲間とともに甲子園で行進したい」と強調。「OBの方が築いてきた歴史を受け継ぎ、次の世代に残せる結果を残したい」と、力強い言葉を口にする。

 今チームは突出した選手こそいないが、タイプの違う3投手をうまく使い分け、粘り強く勝ち上がる。エースの大塚俊輝は「制球には自信がある。テンポ良く投げ、勝利に導きたい」と意気込む。春は背番号1を背負った左腕の吉岡佑真は「歴史ある学校で100回という節目の大会(の予選)に出られる喜びをかみしめたい」と気を引き締める。「技術だけでなく、頭を使った考える野球で勝ち進みたい」と言い切るのは吉村。ナインは岐阜らしい野球での甲子園出場を見据える。初戦の2回戦は16日、各務原市民の第1試合(午前9時開始)で中津商を迎え撃つ。