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県内最年少の高山西・新海監督23歳「飛騨から甲子園」

2018年07月11日 10:59

エースの奥田兄弟の投球練習を見守る今春から就任した県内最年少の新海監督(中央)=高山西高硬式野球部室内練習場

エースの奥田兄弟の投球練習を見守る今春から就任した県内最年少の新海監督(中央)=高山西高硬式野球部室内練習場

 春夏通算31度甲子園出場経験のある大垣日大の阪口慶三監督、秀岳館(熊本)で3季連続甲子園ベスト4へ導き、今季から母校を率いる県岐阜商の鍛治舎巧監督、就任以来安定した成績を残し、昨秋、今春と県を制した中京学院大中京の橋本哲也監督ら、名将がひしめく岐阜の高校野球界に新たな風が吹き込んだ。

 今春から高山西に就任した、23歳の県内最年少、新海亮人監督。東海大甲府(山梨)で高橋周平(中日)の1年後輩。第94回大会では、主将として甲子園ベスト4まで駆け上がった元球児が、第100回の節目の年に、監督として初の夏を迎える。

 高校卒業後は東海大へ進んだが、大学の野球部には所属せず、クラブチームの横浜金港クラブに所属。4年目からは主将を務めるなど、主力選手として5年間プレーした。昨年は全日本クラブ野球選手権出場などに貢献したが、高山西から監督就任を要請されると、「指導者になってみたいと思っていた。挑戦したい」と二つ返事で応じた。

 高山西に硬式野球部が創部されたのは2015年。私立だが、専用球場はない。練習は市内のグラウンドを転々としているが、「自分の高校は室内練習場もなく、クラブチームも専用球場はなかった。選手には環境を言い訳にしてほしくない」と力強く語る。

 新海監督がチームにもたらしたのが考える野球。これには、自身の甲子園4強入りの経験が生かされていた。「勝ち続けるにはそれだけの準備が必要。いかに突き詰めた練習ができるかが大切」と、練習中はノックでの送球ミス一つでもその場で話し合い、なぜ起きてしまったのか意見を出し合う。主将の田口凌也も「プレーの一つ一つが丁寧になった。常に考えてプレーすることで、質も上がった」と実感を込める。

 エースの奥田来人、春人兄弟を軸に守りには自信があるが、一番の課題だった打撃力向上にも力を入れた。「バントはさせず、打ち勝つ野球ができたら」という理想のチームに近づくため、毎日千本以上のスイングを課したことで、夏前の練習試合では2桁得点する試合が増加。「10点取られても11点取れる雰囲気がある」と、若き指揮官は本番を直前に手応えを口にする。

 初戦の2回戦は15日の斐太。勝てば優勝候補筆頭の中京との戦いが予想されるが、「やるからには勝ちたい。過去最高の2勝以上を挙げ、ベスト4に食い込みたい」と県最年少監督の見据える先は高い。「飛騨から初めての甲子園出場校になる」という目標へ向けた大きな一歩を踏み出す。