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大垣商、成長の夏 渡辺先制打「決勝楽しめた」

2018年07月26日 09:07

3回表大垣商2死二塁、先制の右適時打を放つ主将渡辺

3回表大垣商2死二塁、先制の右適時打を放つ主将渡辺

 100回目の夢舞台には手が届かなかったが、終了後の大垣商ベンチは涙一色ではなかった。三回に先制打を放つなど、プレーでけん引した主将の渡辺鎌は「自分たちのやるべきプレーはできたので、決勝の9イニングを楽しめた」と言葉の節々からすがすがしさすら漂わせた。秋、春と県1回戦でふがいない負けを喫した時からの自らの成長を、選手自身が強く実感していたからだ。

 昨夏のベスト4超えを果たした決勝の舞台にも浮き足立つことはなかった。一回に2死一、三塁の好機で凡退していた渡辺は「相手(先発)の球は、全体的に高めに上ずっている。ベルト付近の高さに絞って、次こそ打つ」と気持ちを高めた。

 三回2死二塁で回ってきた打席は、初球打ち。制球が定まらない中、「スライダーがくる」と捕手らしい直感がさえわたり、外角スライダーを痛打。見事、先制の適時打となった。

 結局、逆転負け。だがプレーする姿で、チームを引っ張るタイプと自らを分析する渡辺は「先制打も初球から振っていく姿で、チームメートに、決勝に懸けた僕の気持ちを伝えられた」と納得の表情。そしてユニホームが泥だらけになった仲間たちを見渡しながら「このチームで戦えて良かった。甲子園にはいけないが幸せな2週間でした」と語る口調は、強い感謝がこもった熱量を帯びていた。