リーダーズボイス2020
岐阜大学医学部附属病院 病院長 吉田和弘氏
未来型病院の実現へ夢を育む

20191228154514-f60dcfe1.jpg -昨年を振り返って。
 病院長に就任した際、地域の医療機関との連携、新たな標準治療の創成、国際化、働き方改革という四つの柱を立てました。それぞれで成果が上がっていますが特に手応えを感じているのはチーム医療、働き方改革の推進です。医療クラークや夜間の看護補助者の配置を進め、医師や看護師の業務削減につなげることができました。9月には岐阜市薬剤師会と協定を結び、成分等が同一の薬剤の変更調剤については、医師への事前確認が不要となり、医師、薬剤師の対応にかかる時間だけでなく患者の待ち時間も減らすことができたことも大きなことです。
 -標準治療の創成については。
 昨年1月に三つの病院と岐阜医療圏地域コンソーシアムを編成したことで、治験を行いやすい環境が整いました。病床数が2300床となるスケールメリットを生かし、新しい治療づくりに役立てていきたい。
 また私が19年前から進めてきたことですが、昨年ついにステージ3の胃がんの標準治療を変えることができました。福岡市で10月に行われた日本癌治療学会学術集会の会長をさせていただいたのですが、その年に形にでき、とても感慨深く感じています。
 -今年の抱負を。
 一番のトピックスは4月に名古屋大と統合し「東海国立大学機構」としてスタートを切ることです。病院同士ではまず、電子カルテの統合を推進していく予定。必要なデータを自動的に吸い上げてクラウド化し、共有するシステムを確立させ、研究に役立てたい。
 診断や治療に人工知能(AI)を活用する「AIホスピタル」の実現に向け動いていくことも重要。最先端の技術を集めた手術室の建設に向け、今は建設業者を決める段階で、2022年のテープカットを目指しています。今年は未来型の病院の実現に向け、夢を育てる1年になればと思っています。20191228154530-f930b9fc.jpg