土砂崩れ、断水...生活直撃 飛騨地域大雨

2018年07月07日 08:58

  • 増水した宮川から流木や土砂が流出した水田=飛騨市古川町谷 
  • 避難した住民のため料理を作るボランティアの主婦たち=下呂市萩原町上呂、上上呂公民館 
  • 断水のため給水車から水をくむ住民=高山市上宝町本郷、市上宝支所 

 岐阜県の飛騨地域は6日も雨が降り続き、土砂崩れなど被害が広がっている。生活に影響が出る中、住民が避難者にボランティアで食事を作ったり、温泉旅館が断水地域の住民に風呂を無料で開放したりと、支援の動きも見られた。

◆宮川増水、水田に流木 飛騨市

 飛騨市では5日夜、川の氾濫や土砂災害の恐れがあるとして、同市古川町高野と12区の一部161世帯、503人に避難指示、市内各所で1931世帯、5423人に避難勧告が出され、計643人が付近の公民館や学校などに避難したが、6日早朝に全員が帰宅した。

 神岡町山之村地区(44世帯、92人)は大規模林道上宝側の土砂崩れと県道の雨量規制のため孤立状態となっている。両道路の通行再開のめどは立っていないが、電話などによる連絡は取れている。市神岡振興事務所によると食料不足や病人の発生など困った状況ではないという。

 一方、古川町高野の宮川の護岸ブロックが約200メートルにわたり損壊。宮川に面した古川町谷地内の水田(約4ヘクタール)が冠水し、土砂や流木が流入した。地元住民は「台風や大雨でたびたびこんな状態になる。土地のかさ上げなど抜本的な対策が必要だ」と話していた。

◆主婦、避難所で食事作り 下呂市

 豪雨により下呂市萩原町上呂で6月29日に土砂崩れが発生してから6日で1週間がたった。上上呂公民館(同市上呂)とあさんず会館(同市尾崎)に、避難した上上呂区の住民計24世帯、47人が身を寄せる中、同区の避難指示区域以外の組に住む主婦たちが連日、ボランティアで避難した住民の食事を作っている。

 主婦たちは毎日5、6人が主に上上呂公民館に集い、朝昼夕の3食を調理。市から支給される限られた材料費で、おにぎりやちらしずし、カレーや焼きそば、冷やし中華などをこしらえている。

 リーダーの女性(60)は「(避難者は)自宅にいつ戻れるか不安だと思う」と気遣い、「災害時は共助の精神でできる人がやればいい。知恵を出し合っていろいろメニューを考えている」と話した。

◆上宝支所に給水車配置 高山市

 高山市では、道路や河川の護岸が崩れるなどの被害が相次いだ。上宝町の一部地域では、大雨の影響で上水道の水源の谷水が濁り、浄水場の処理能力を超えたため、6日朝から断水した。

 断水したのは本郷、吉野、在家、宮原、見座の5地区の397世帯。市は復旧を急ぐとともに、上宝支所に給水車を配置。住民は容器を持って訪れ、水をくんだ。会社員は「飲料水は備蓄していたが、トイレが不便。早く復旧してほしい」と話した。

 隣の奥飛騨温泉郷では5地区の住民に無料で風呂を開放する旅館も。「奥飛騨薬師のゆ本陣」(奥飛騨温泉郷一重ケ根)の石田将之社長(34)は「困っている人に入ってもらえれば」と語った。

 降り続く雨に住民の不安も募る。市内では同日午後6時現在で41人が避難した。母親らと共に5日から市役所に避難している家族3人は、「いつまで降るのか」とうんざりした様子。


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