豚コレラ「風評被害は」 近隣住民、影響を心配

2018年09月11日 07:54

地元住民を対象に開かれた説明会=岐阜市

地元住民を対象に開かれた説明会=岐阜市

 岐阜市の養豚場で、国内で26年ぶりに豚(とん)コレラの感染が確認された問題で、9日に近隣住民向けに説明会が開かれた。現場で殺処分が行われる中、参加した住民からは「井戸水に影響は」「風評被害が心配」などと不安の声が相次いだ。

 養豚場の周辺は立ち入りが規制され、豚舎の周囲にはブルーシートが張り巡らされた。白い防護服、ゴーグル、マスク姿の県職員らが集結し、現場はものものしい雰囲気の中、防疫作業が進んだ。「ブヒー、ブヒー」。時折豚が悲鳴にも似た鳴き声を上げる中、豚舎の隣に関係者がショベルカーで深さ約4メートルの埋却用の穴を掘り、殺処分された豚が次々と運び込まれた。

 現場周辺は民家が点在し、住民が作業を心配そうに見守る姿も。近くに住む中学1年の男子生徒は「人に感染しないと聞いて安心したけれど、やっぱり怖い」と話した。76歳の女性は「豚コレラというのは聞いたことがなく、豚肉を食べるのがためらわれる」とショックを隠しきれない様子だった。

 一方、説明会は同日朝に急きょ近くの公民館で開かれ、住民ら約50人が出席。県職員が豚コレラの概要や防疫作業の方法などを説明し、1時間ほどで終えた。

 出席した60代の男性は「地域では井戸水を使っているところがある。うちも今後使うかもしれない。埋却が井戸水に与える影響が心配」と不安そうに話した。63歳の男性は「人に感染しないとは言え、本当に100%安全と言い切れるのか。言い切れるのであれば、紙か何かで安全宣言をして、安心させてほしい。小さな子どもに影響しないか不安」と切実な声を上げた。

 団体職員の男性(64)は「説明を受け、住民は安心できたと思う。風評被害が出ることだけが心配」と懸念を示した。


カテゴリ: 社会