豚コレラ見えぬ感染ルート 「海外からか」

2018年09月11日 07:38

移動制限区域の境界に設けられたポイントで消毒を受ける車両=9日、岐阜市溝口童子、JA岐阜春近育苗センター

移動制限区域の境界に設けられたポイントで消毒を受ける車両=9日、岐阜市溝口童子、JA岐阜春近育苗センター

 岐阜市内の養豚場で「豚コレラ」に感染した豚が見つかった問題で、国内に豚(とん)コレラのウイルスが存在しなくなったとして、国が2007年に「清浄化」を達成しながらも、岐阜市で今回感染が確認されたのはなぜか。感染ルートについて、専門家は「海外から持ち込まれた可能性が高い」と指摘する。

 北海道大大学院獣医学研究院の迫田義博教授(ウイルス学)によると、豚コレラ発生国から日本を訪れた人がウイルスを国内に持ち込み、農場関係者らの靴や物品に何らかの原因で付着して感染が起きた可能性があるという。今後の調査でウイルスの種類は特定できたとしても「(目に見えないので)感染ルートを特定するのは難しいだろう」との見方を示した。

 一般的に感染が考えられるケースとして、ウイルス感染が起きた国の肉が飼料に使われていた場合、豚がこの飼料を食べることで感染するという。

 最近、中国などアジアで「アフリカ豚コレラ」の感染が広がりを見せており、迫田教授は「養豚業者は一層の衛生対策を進めないといけない状況にある」と警鐘を鳴らす。

 ただ最近確認されている豚コレラウイルスは感染した豚を100%殺すものではなく症状を発見しにくい面もあることから、継続的に農場の様子を観察する必要があるという。他の農場で感染が広がっている万一の事態も視野に入れて、「出荷場なども含めて長期的に調査を行うことが重要になる」と呼び掛けた。


カテゴリ: 社会