イノシシ対策膨大 豚コレラ感染確定1週間

2018年09月16日 07:44

消毒ポイントで夜を徹して、車両を待つ県職員ら=15日午後8時6分、岐阜市椿洞

消毒ポイントで夜を徹して、車両を待つ県職員ら=15日午後8時6分、岐阜市椿洞

 岐阜市内の養豚場の豚が国内で26年ぶりに家畜伝染病「豚(とん)コレラ」に感染した問題は、農林水産省による感染確定から16日で1週間を迎える。養豚場の防疫措置は完了したが、14日には同市内で野生のイノシシへの感染が判明。県は弱った豚や捕獲されたイノシシの検査を進め、他農家への感染拡大に目を光らせるが、野生動物が相手とあって受け身の対策しかとれない難しさがある。

 県は養豚場と、養豚場がふんなどを搬入したJAぎふ堆肥センター、イノシシの発見場所の3カ所について、それぞれ半径10キロ圏内を調査対象区域と設定。区域内で捕獲されたり、死んでいたりした野生のイノシシの全頭検査を決定した。

 そのため検査を担当する県中央家畜保健衛生所(岐阜市)には何十頭ものイノシシの検体が続々と到着。少しずつ人手や機材を増やしているが、職員は昼夜を問わず、終わりの見えない検査作業に追われている。

 また養豚関係者の車両用に5カ所設置する消毒ポイントでは、現在も24時間態勢で消毒作業を行っている。

 区域内の各農家には1日2回、豚の状態の定期報告と異常発見時の緊急報告を義務付けた。衰弱するなど感染が疑われる場合は検査を実施。13日から15日午後3時までに、二つの農場で死亡した豚3検体について県が遺伝子検査を行い、いずれも陰性だった。

 ウイルスの感染経路や時期は不明だが、山を移動するイノシシの感染により、岐阜市から他地域に"飛び火"する恐れもある。西濃地域の養豚農家の女性は「感染が確認された野生イノシシが見つかったのは発生農場より西。こっちまで来ないでほしい」と祈るように語った。

 加茂郡白川町で母豚を含め約600頭を肥育する農家の男性は「感染ルートが分からず、安心できない」と話す。県養豚協会が電気柵を無料配布する準備を進めているといい、男性は「当面は電気柵でイノシシの侵入に備えたい」と話した。


カテゴリ: 社会