県警科捜研と岐阜大、新たな動物識別法開発

2018年11月30日 08:10

岐阜大との共同研究で、新たな動物種の識別法を開発した森幾啓さん=29日午後、県警本部

岐阜大との共同研究で、新たな動物種の識別法を開発した森幾啓さん=29日午後、県警本部

 岐阜県警科学捜査研究所の森幾啓主任研究員(32)が、動物の血痕や骨から種類を識別する新たな手法を、岐阜大との共同研究で開発した。従来の県警の方法では数種類しか分からなかったが、一度の検査で約30種類を判別できる。複数の動物のDNAが混ざったり、劣化していたりする試料でも種類を特定できるようになり、犯罪捜査などでの活用が期待される。県警職員では初めて、先月19日に特許を出願した。

 森さんは県警の鑑定技術の向上を目的に、2016年4月に岐阜大大学院連合農学研究科博士課程に入学。松村秀一教授の指導を受けながら、共同研究を進めてきた。

 研究では、動物のミトコンドリアDNAの中の、動物ごとに塩基配列の長さが異なる部分に着目。開発した手法でこの部分を検出すると、犬や猫、牛や豚など捜査に役立つ可能性がある動物を中心に約30種を識別できるようになった。1日以内で特定できる。

 犯罪捜査では現場に残された獣毛や血痕から動物が分かれば、生活環境から容疑者を絞り込む参考資料になるほか、路上や民家の敷地で不審な血痕や骨などが見つかった場合に住民の不安解消につながる効果を見込む。森さんは「県民の安全・安心につながればうれしい」と話した。

 今後、研究内容を論文にまとめるなどし、実用化につなげていく。


カテゴリ: 科学