「春先、リスク高まる」 豚コレラで専門家指摘

2018年12月27日 08:20

殺処分が続く養豚場で進められた埋却作業=26日午後4時32分、関市内

殺処分が続く養豚場で進められた埋却作業=26日午後4時32分、関市内

 感染の拡大に歯止めがかからない家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の問題を巡り、岐阜県豚コレラ有識者会議の委員で日本獣医生命科学大獣医保健看護学科の青木博史准教授(ウイルス学)が26日、本紙の取材に応じ、「人や物、小動物も含めて(生活環境中で)汚染物と接触する頻度が増えている。あらゆる可能性を考えて農場への感染経路の対策を行うべき」と指摘した。

 青木准教授によると、冬季になると環境中のウイルスの生存期間が長くなり、イノシシが活発に動く春先に農場への侵入リスクが高まる恐れもあるという。「ウイルスが温存される前に農場への侵入を遮断すべき」と話し、柵の状態を定期的に確認し、適切な消毒を継続する重要性を訴えた。

 イノシシの対策については「感染したイノシシばかりに目を向けるだけでなく、生息するイノシシ全体に目を配るべき」と述べ、感染が未確認の地域での調査に重点を置くなど効果的な対策を求めた。

 また、養豚関係者以外の豚コレラへの意識が低いことを危惧。2010年に宮崎県で広がった口蹄(こうてい)疫では地域全体で問題意識を持って乗り越えたことを挙げ、「関係者だけでなく県民らの問題意識を高めることが必要」と強調した。


カテゴリ: 社会