空宙博、ロシア連携へ 県が宇宙分野で協定目指す

2019年01月01日 00:09

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に展示されている小惑星探査機「はやぶさ2」(左)と国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の実物大模型=各務原市下切町

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に展示されている小惑星探査機「はやぶさ2」(左)と国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の実物大模型=各務原市下切町

 岐阜県は今年、宇宙大国ロシアとの連携に乗り出す。昨年3月にリニューアルオープンした「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(空宙(そら)博)」とロシアの宇宙関連施設との間で、展示品や資料、人材の交流に向けた協定締結を目指す。昨年11月の日ロ首脳会談では自治体レベルの友好交流の促進を掲げており、県は重視する宇宙分野で両国の交流発展に貢献していく。

 空宙博はすでに米国のスミソニアン航空宇宙博物館やフランスのル・ブルジェ航空宇宙博物館と協定を締結しており、ロシアとの連携が実現すれば、空宙博の国際的な評価や魅力、集客力は飛躍的に高まりそうだ。

 県が連携を探っているのは、ロシアの有人宇宙開発の歴史をたどることができるモスクワの宇宙飛行士記念博物館や、サンクトペテルブルクにある宇宙とロケットの博物館など。現在、事務レベルの交渉で提携先の絞り込みを進めている。

 空宙博の松井孝典館長は内閣府宇宙政策委員会委員長代理を務め、米航空宇宙局(NASA)やロシア科学アカデミーにも定期的に訪れている。古田肇知事は今年5月にも松井館長とともに現地を訪れる予定で「宇宙開発の雄であるロシアと連携できれば、空宙博のネットワークは大きく広がる」と期待する。

 ロシア(旧ソ連)は米国と並んで世界の宇宙開発をリード。人類初の宇宙飛行士ガガーリンや「宇宙旅行の父」と称されるツィオルコフスキー、世界初の女性宇宙飛行士テレシコワさんら宇宙史に欠かせないパイオニアを生み出してきた。ロシアの宇宙船ソユーズは現在、国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を運ぶ世界で唯一の手段。各務原市の航空自衛隊岐阜基地に勤務した経験があり2015年に5カ月間ISSに滞在した油井亀美也さんもソユーズで宇宙へ行った。

 空宙博はリニューアルオープンで、展示面積を旧館の1・7倍に拡張し、宇宙飛行士の山崎直子さんをアンバサダーに迎えた。戦闘機「飛燕(ひえん)」やISSの日本実験棟「きぼう」の実物大模型などが人気を呼び、来館者数は改装オープン以来、40万人近くに上る。


カテゴリ: 政治・行政 社会 科学