コウゾ美白 飛騨市で雪ざらし

2019年01月06日 07:58

コウゾの皮を雪にさらす長尾隆司さん=飛騨市河合町稲越

コウゾの皮を雪にさらす長尾隆司さん=飛騨市河合町稲越

 岐阜県飛騨市河合町で、伝統工芸品の山中和紙の原料となるコウゾの雪ざらし作業が行われている。雪ざらしは豪雪地ならではの漂白技法で、日光に当てながら何度も裏返すと徐々に白くなる。

 山中和紙は約800年前の鎌倉時代の製法をそのまま伝え、障子紙や便箋、賞状などに使われている。

 同町稲越の農業長尾隆司さん(30)方では、50センチほど雪が積もった自宅近くの田んぼで、年明けからコウゾを天日にさらす作業を始めた。青みがかったコウゾの皮は、雪の上で1、2週間寝かせるうちに、かんなで削ったような乳白色に変化するという。

 長尾さんは20歳の時に下呂市金山町から移住してきた。本業のトマト栽培に励む傍ら、5年前、地元の和紙職人清水忠夫さん(80)に指導を受けコウゾの栽培や皮むき、紙すきなどの技術を学び、一昨年春に独立。山中和紙生産農家の減少と高齢化が進む中、新たな担い手として期待されている。

 長尾さんは「和紙づくりは主に冬場の仕事なので、農業と両立できるのが魅力。頑張っていい紙を作りたい」と意気込んでいた。

 雪ざらしの作業は来月まで続く。


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