全国屈指の駅勾配、傾き具合を体験 明知鉄道・飯沼駅

2019年01月11日 08:18

  • 国内有数の33‰の勾配がある明知鉄道「飯沼駅」 
  • 駅ホームでは「勾配日本一の駅」の看板が目を引く 
  • リニア中央新幹線カラーにラッピングされた列車がゆっくりと急勾配を上る=いずれも中津川市飯沼 

 岐阜県中津川市阿木地区に国内有数の急勾配を持つ鉄道駅がある。駅ホームの勾配が33‰(パーミル)ある明知鉄道の「飯沼駅」(同市飯沼)だ。どれくらいの勾配なのか。「全国に誇れる」傾き具合を体験するため駅を訪れた。

 飯沼駅は、同鉄道の東野-阿木駅間にある無人駅。1985年に旧国鉄の明知線が第三セクターの同鉄道に移行後、91年に新設された。同鉄道によると、急勾配上に駅を整備することは列車の停発車の関係で認可が厳しいが、周辺住民からの強い要望で実現したという。

 勾配の33‰は1キロ進んで33メートル上る計算。地形図を読むと、始発の恵那駅の標高270メートルほどに対し、飯沼駅は460メートルほど。さらに阿木駅に向けて500メートル近くまで列車は急勾配を上っていく。

 飯沼駅では「勾配日本一の駅」の看板が目を引く。線路脇の草地から駅舎を撮影するとホームや線路の傾き具合を確認できる。ベンチも傾いており、ロール状のガムテープを置いてみると、見事に転がった。

 ところが、これが「日本一」の転がりかといえば、正確には違うらしい。全国の状況を調べると、日本一の座は約20年前に奪われていたようで、現在は京阪電鉄京津線の「大谷駅」(滋賀県)が日本一とみられる。96年に駅を約70メートル移設した際に勾配が40‰になったという。ただ、同電鉄広報担当者は「勾配が40‰あるのは事実ですが、日本一かどうかは把握していません」と、日本一にはこだわりはないようだ。


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