県、豚コレラ対策に18億円 新年度予算案

2019年02月16日 08:38

感染した野生イノシシの拡散防止のため県が設置を進めている防護柵=昨年12月、加茂郡白川町(県提供)

感染した野生イノシシの拡散防止のため県が設置を進めている防護柵=昨年12月、加茂郡白川町(県提供)

 岐阜県は2019年度一般会計当初予算案に、18億円の家畜伝染病「豚(とん)コレラ」対策費を盛り込んだ。豚コレラに感染した野生イノシシが移動するのを防ぐ防護柵の設置やイノシシの調査捕獲を進めるほか、県内養豚場の経営支援を強化する。さらに、家畜伝染病対応を専門的に担う課を新設するなど組織体制も見直し、まん延防止に注力する。

 対策として、野生イノシシが山中を移動して感染を広げるのを防ぐため、防護柵や緩衝帯を整備。感染の広がり具合を把握し、個体数削減につながる調査捕獲も継続する。また、解剖から遺伝子検査、焼却までを完結できる病性鑑定施設を飛騨地域に整備するための設計に着手する。

 養豚場向けには、近隣農場の発生で出荷や移動を制限された場合の補助金を設ける。発生に備えた埋却候補地の事前調査や養豚場への家畜防疫アドバイザー派遣、防鳥ネットや車両消毒器の設置支援など、農家の防疫を手厚く支援する。

 18億円の対策費とは別に、県畜産研究所養豚・養鶏研究部(美濃加茂市)での発生により多くを失った県ブランド種豚「ボーノブラウン」の再造成に向け、県内外の養豚場と連携した候補豚の育成や精液凍結保存に取り組む。

 そのため、県畜産研究所の移転新築に向けた土地の造成や建物の設計に着手し、最新の防疫体制の下で分娩(ぶんべん)から肥育まで一貫管理できる新たな豚舎を建設する。2020年度完成を目指し、事業費計約4億円を盛り込んだ。

 イノシシやシカなど野生鳥獣肉(ジビエ)の販路拡大やブランド化も進め、豚コレラ問題で打撃を受けたぎふジビエの再興を図る。

 県は18年度の補正予算で、肥育豚の殺処分や野生イノシシの感染拡大防止など豚コレラ防疫対策に約25億円を計上。古田肇知事は「他にも、例えば野生イノシシに経口ワクチンを投与するとなると大きな額になる。予算をどうするか政府とも連携が必要」とし、さらなる追加対策の必要性も示した。

 一方、組織体制も強化し、家畜伝染病対策業務を専門的に行う家畜防疫対策課を新設するほか、同課とは別に、感染した野生イノシシによるウイルス拡散対策などに当たる鳥獣害対策第二係も新たに置く。


カテゴリ: 政治・行政 社会