「光秀の墓」全国に山県市をPR 「麒麟がくる」で官民連携 

2019年02月17日 09:25

明智光秀の墓と伝わる「桔梗塚」=山県市中洞、白山神社

明智光秀の墓と伝わる「桔梗塚」=山県市中洞、白山神社

 2020年に放送されるNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の主人公、明智光秀。その前半生には謎が多く、岐阜県山県市にも光秀のものと語り継がれる墓のほか、出生や晩年にまつわる伝承が残る。この伝承を「ミステリー」と捉え、ドラマを機に官民連携で全国に発信する動きが始まっている。

◆桔梗塚を住民管理

 伝承によると、光秀は美濃源氏の流れをくむ戦国武将、土岐元頼(基頼)と同市中洞の豪族の娘との間に生まれたとされる。同所の武儀川には、光秀を身ごもった娘が「三日でも天下を取る男子を」と祈ったと伝わる岩「行徳岩」がある。

 1582年の山崎の戦いの後、故郷の中洞に落ち延びて荒深小五郎の名前で暮らしたとの逸話とともに、地元の白山神社には光秀の墓と語り継がれる「桔梗(ききょう)塚」がある。塚は荒深姓の約20軒の住民が共同で管理し、今も年2回、光秀の供養祭を営む。

 伝承の背景には、土岐氏が最後に拠点とした大桑城跡(じょうし)をはじめ、市内に土岐氏ゆかりの史跡が残っていることがあるとされる。

 この伝承を全国にPRし観光誘客につなげようと、市と商工会、観光協会、自治会連合会は7日、「山県市大河ドラマ『麒麟がくる』活用推進協議会」を設立。交流人口を2017年の26万9千人から、ドラマ放映の20年に34万人へ増やす目標を掲げた。

◆観光客増に備える 

 地元の中洞でも同日、同協議会と連動したワーキンググループを発足させ、桔梗塚の活用を中心に話し合った。観光客の増加に備え、駐車場の確保やバリアフリー対応の遊歩道の整備、周辺の森林の景観向上を図ることなどが議論された。

 桔梗塚を共同管理する一人の男性(75)は「まずは地域の人に光秀の墓があることを知ってもらい、町おこしにつなげたい」と意気込む。

 光秀の出生地に関する確かな文献はない。県内では山県、大垣、可児、恵那、瑞浪の5市が名乗りを上げる。県や地元は、ゆかりの地を巡る周遊企画なども計画している。


カテゴリ: くらし・文化