「圏域」に賛否拮抗 広域連携行政サービス提供

2019年02月24日 07:32

 複数の市町村で構成する「圏域」が主体となって医療や教育などの行政サービスを提供する構想について、岐阜県内市町村の賛否は拮抗(きっこう)していることが23日、共同通信のアンケートで分かった。行政コストの削減や地方創生につながるとの賛成意見がある一方で、自治体独自の住民サービスが困難になるとの反対意見もあった。

 この構想は昨年7月、総務省の有識者研究会が2040年ごろの深刻な人口減少を見据えて提言。圏域への法的権限や財源の付与も求めた。政府は第32次地方制度調査会の主要テーマとし、来年夏までに一定の結論をまとめる方針だ。

 調査は昨年11月~今年1月に行われ、全42市町村と県が回答した。圏域の法制化については、「賛成」と「どちらかといえば賛成」は16市町村、「反対」と「どちらかといえば反対」は15市町村。11市町は「その他」だった。

 賛成の理由で多かったのは「地方創生の取り組みだけでは、今後の地域活性化が難しい」と「法的根拠や財源を持つことで、圏域での取り組みの実効性が高まる」が各5市町村。自由記述では「大きな枠組みで政策立案が可能となる」(関市)や「行政コストの削減などで新たな地方創生施策が生まれる可能性がある」(不破郡関ケ原町)、「(現状は)各自治体が個別に同じような施策を実施しており、非効率であるほか、広域的に取り組まなければ成果が上がらない施策が多い」(安八郡神戸町)などの意見があった。

 反対の理由で多かったのは、「地方の声を踏まえて慎重に議論すべき」と「自治が失われる恐れがある」が各6市町村。自由記述では「地域によって課題が異なる傾向があり、行政区域を広げると対応がしづらくなる」(飛騨市)や「自治体独自の住民サービスが困難となる」(加茂郡富加町)などがあった。

 賛否を「その他」とした大垣市や美濃加茂市は、理由を「地方の声を踏まえて慎重に議論すべき」などとしている。県も「その他」と回答し、理由を「既に実施している広域連携の取り組みの成果を分析、評価し、その評価を踏まえ議論すべき」などとしている。


カテゴリ: 政治・行政