関鍛冶のルーツ発掘 室町時代の「古町遺跡」公開

2019年02月25日 08:25

  • 関鍛冶の起源を物語る室町時代の遺構や遺物が多数見つかった現場で説明を聞く市民ら=関市平和通、古町遺跡 
  • 鍛冶作業に関連する鉄くず 
  • 炉跡の近くから出土した短刀 

 岐阜県関市が2019年度中の着工を目指す観光拠点施設「刃物ミュージアム回廊」の整備に伴い、建設予定地の試掘調査で発見された「古町遺跡」(同市平和通)が24日公開され、市民らが関鍛冶が隆盛した室町時代の史跡に歴史ロマンを膨らませた。

 建設予定地は県刃物会館の南東部一帯で、昨年5、6月の試掘調査で広範囲に遺跡が見つかったことから約645平方メートルで今月末まで本格的に調査が行われている。市によると、市街地での大規模な遺跡調査は全国的にも珍しいという。

 これまでに室町時代に使用された刀工の炉跡が10カ所ほどで見つかったほか、約19センチの短刀、炉から排出された鉄くずや鍛造工程中に発生した剥片(はくへん)や粒状の滓(さい)など、鍛冶作業に関連する遺構や遺物が多数発見された。14~16世紀の渡来銭や陶磁器などを含め、計3千点以上が出土した。

 現場説明会には多くの市民らが参加。調査を担当する市文化財保護センターの伊藤聡さん(48)が「関鍛冶のルーツを探る足掛かりとなる貴重な遺跡。想像以上に良好な形で見つかった」と説明し、参加者は熱心に質問を寄せていた。

 来月には遺跡の北側まで範囲を広げ調査を進める。


カテゴリ: くらし・文化