就活現場で聞く最近の若者論「ただ真面目」

2019年03月17日 07:46

 「最近の若者は...」。古くから聞くフレーズだ。そんな「最近の若者」論は、平成から新元号に改まった後も続くのか。岐阜県中津川市で14日に開かれた就活イベント「なかつがわ企業説明会」(市など主催)の会場で、企業の採用担当者や社長に、最近の若者の傾向、印象を聞いた。

 バブル経済の末期に就職した製造業の男性担当者(48)。社会人になると真っ先に金融ローンを組んで、1年目にトヨタのスポーツカー「86(ハチロク)」の中古車を買い、2年目に日産のスポーツカー「シルビア」の新車に乗り換えた。積極的な消費をカバーするため仕事にも精を出してきた。最近の若い人には「そういう無理をする人はもういないかな」と笑いつつ、仕事面では「気づきが足りない。全て説明しないと分からない。言われていないことにもチャレンジしてほしいが、言われたこと以上はやらない」と印象を語る。

 別の製造業の女性担当者(33)も同様のことを指摘する。10歳の差は大きいようで「文字通り受け取り、行間を読まない。受け身だなと思う」ときっぱり。「私たちの頃は、もっと向こう見ずなことにも取り組んだ。それで失敗すると勉強してからやれと責められ、これまで受け継がれてきた枠組みに反することをするとたたかれた。そう考えると、この10年で若手に対してだいぶ寛容になったと思う」と振り返る。

 「ただ真面目。この一言に尽きる」と話すのは、別の製造業の社長(51)。「われわれの時代は"肉食系"。勝手にチャレンジして失敗し、『すいません、やってしまいました』の時代」と振り返り、「今の若い人は不景気の時代に育ったせいか、物事への貪欲さがない。失敗する前に自分で制御するので、とんでもない失敗は避けられるが、これで良しとしていいのか。どこまでプレッシャーをかけるべきか、さじ加減が難しい。育て方の解を導き出せていない」と悩みを打ち明ける。

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 今回、三者への聞き取りで共通していたのが「最近の若者は、積極性に課題がある」との認識だ。前出の男性担当者は「若手もいずれ年を取る。経験を積んだからこそ見えるものもある。時代ごとに求める内容は変わるだろうが、『若者論』自体は時代に関係なく続くと思う」と受け止めている。


カテゴリ: くらし・文化 社会