らせん名古屋の顔 名駅モニュメント「飛翔」撤去へ

2019年03月22日 08:20

  • JR名古屋駅前のロータリーにあるモニュメント「飛翔」。変わる街並みの中で独特の存在感を放ってきた=名古屋市中村区名駅 
  • 商業ビルの高層階から見ると、柱だけでなく周囲にも、らせん状の線が施されているのが分かる=同 

 名駅と言えば-と問われて、幾つかの回答の一つに、駅東口ロータリー交差点の中央に建つ、あの円すい形の構造物を挙げる人も少なくないのでは。名を「飛翔(ひしょう)」というモニュメントで、実は平成元年生まれ。高層ビルが次々と建ち、変わる街並みの中で、独特の存在感を放ってきたが、一帯は2027年のリニア中央新幹線開業に向けて整備される方針で、間もなく見納めになるという。

 らせん状に巻くステンレス製のパイプ112本から成り、高さは約23メートル。建築家の伊井伸さん=名古屋市=が設計した。名古屋都市センターによると、同市が市制100周年記念事業の一環で開いた「世界デザイン博覧会」に合わせて設置された。当時、モニュメントは名古屋の"顔"としての役割を負っていたという。

 駅前は1999年に開業したJRセントラルタワーズを皮切りに高層ビルの開業ラッシュに沸き、大きく変貌を遂げた。ミッドランドスクエア(2006年開業)、老朽化に伴い建て替えられた大名古屋ビルヂング(15年開業)など、年を追うごとにモニュメントを覆う影が広がった。

 駅東口は、ロータリー周辺が一般車やタクシーで混み合うことが多い。市が今年1月に公表した再整備プランの中で、モニュメントは「駅とまちのつながりが希薄」「動線の阻害」といった課題の一因に挙げられている。

 道行く人たちからは「もう無くなってまうんやってね」と惜しむ声も。市は新年度、モニュメントを撤去する準備工事に入る。


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