イチローの特注バット職人「仕事への覚悟変わった」

2019年03月23日 07:35

イチロー選手のバットと同じモデルのバットを手に語る名和民夫さん=22日午後、養老郡養老町高田、ミズノテクニクス養老工場

イチロー選手のバットと同じモデルのバットを手に語る名和民夫さん=22日午後、養老郡養老町高田、ミズノテクニクス養老工場

 日米通算4367安打を放ったイチロー外野手の特注のバットは、岐阜県養老郡養老町高田のミズノテクニクスがプロ1年目から作り続けてきた。2009年からバット製作を手掛ける同社の名和民夫さん(52)は22日、「イチロー外野手のバットを作らせてもらい感謝。作り始めて仕事の取り組み方が変わった。若い作り手にその覚悟を伝えたい」と語った。

 「作り手が代わり不安がある。覚悟を持って仕事に臨んでください」。前任の久保田五十一さん(75)からバット製作を引き継ぐため、初めてイチロー外野手と対面したときに掛けられた言葉だ。長さ85センチ、重さ880~900グラム、細身だがグリップはやや太め。バットの材質は変わったが、形はほとんど変わっていない。バットの形を20年以上変えない選手は珍しく、「道具への愛着は強い」と語る。

 年間80~90本のバットを提供し、イチロー外野手からは感謝とともに「今年も問題なく使えた」との言葉を聞いてきた。納得してもらえるバットを渡せたと胸をなで下ろしてきたが、「最後の打席のバットは良かったか、聞くのは怖いが機会があれば聞いてみたい」とも語る。イチロー外野手のバットを作れなくなることに「さみしさはある」と言うが、21日の会見で野球が好きな子どもたちへの支援について語ったイチロー外野手には「必要としてくれるのなら、力添えをしていきたい」と笑顔を見せた。


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