豚コレラ問題で市場の頭数半減 岐阜の卸売市場

2019年04月19日 07:52

 県内最大規模の恵那市の養豚場で17日に家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が判明した問題で、出荷先の岐阜市食肉地方卸売市場が取り扱う頭数が半減し、市場価格などへの影響を不安視する声が広がっている。17日に行われた同市場(現在は閉場中)の競りでは、名古屋や東京の市場より100円以上高い平均684円(1キログラム当たり)をつけた。供給不足への不安感が原因とみられ、今後も上昇する可能性がある。ただ、仲卸業者の中には「供給量が半減した割には安い。風評被害の影響もある」との見方もあり、価格の動向が注視される。

 同市場の荷受機関である県畜産公社(同市)によると、例年の荷受けは年間7万頭弱で、昨年度は上半期が好調だったが、後半に豚コレラ問題で取り扱いが減少。17日に感染が判明した恵那市の養豚場は同市場で最大の荷受け先だったため、一連の殺処分で累計3万数千頭の取引を失い、荷受け数は半減する見込みだ。

 一連の豚コレラ問題で殺処分された豚の数は今回の見込みを含め、民間11養豚場で計4万頭以上。関市食肉センターも3割ほど取り扱いが減少し、県や農家と共同開発してきた県銘柄の豚も多くが失われた。関係者は「生産者あっての市場。このままでは岐阜に豚がいなくなる」と訴える。

 豚肉の価格にも影響が及んでいる。同市場の豚枝肉の平均価格(上規格、1キログラム当たり)は昨年8月に669円だったが、豚コレラが発生した9月に569円、10月以降は400円台で推移。今年2月からは上向き、3月の第4週から4週連続で上昇し、4月第2週は平均642円にまで回復した。

 市場関係者の中には「風評被害は感じない」との意見がある一方、ある仲卸業者は「上がっているが、安すぎる。売れないからだ」と話す。ワクチン接種を期待する反面、「打ったら売れるのか、という問題もある。とにかく正しい情報を消費者に届けてほしい」と話す。

 県は18日午後4時現在、恵那市の養豚場で3771頭を処分。出荷先のと畜場では67頭全ての殺処分を終えた。同養豚場の敷地内に全て埋却していく。


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