高齢運転者に寄り添う 県警が医療専門職を配置

2019年05月14日 09:44

高齢者から日頃の運転に関する不安や悩みなどを聞く佐藤明世さん。「看護師としての経験を役立てたい」と語る=岐阜市学園町、岐阜運転者講習センター

高齢者から日頃の運転に関する不安や悩みなどを聞く佐藤明世さん。「看護師としての経験を役立てたい」と語る=岐阜市学園町、岐阜運転者講習センター

 高齢ドライバーによる交通事故が全国で相次いで社会問題となる中、岐阜県警は本年度、医療の専門知識を持った「運転適性相談医療系専門職」による相談受け付けを始めた。県警運転免許課は「高齢者一人一人が、それぞれの体調に合わせて無理のない運転を心掛けてもらうことが何より大切。気軽に相談してもらえたら」としている。

 同専門職は、2015年から全国で導入が進められている。県警では、4月から看護師などの資格を持つ女性2人を岐阜市学園町の岐阜運転者講習センターに配置。加齢に伴う体力や判断力の衰え、病気などにより運転を続けることに不安を抱いていたり、運転免許証を自主返納すべきか悩んだりしている人の相談に警察官と共に応じる。

 4月24日までの相談件数は16件。認知症の症状はなくても、「心臓に持病があるが運転を続けても大丈夫か」「退院したばかりで運転に不安がある」といった相談が、本人やその家族から寄せられているという。元看護師で同専門職の佐藤明世さん(48)は「病気によって起こり得る症状を紹介しながら、その日の体調によっては運転を控えるようアドバイスをしている」と語る。今月から、認知機能検査を受ける高齢ドライバーが待ち時間を利用して相談できるよう同センター5階にブースを開設。佐藤さんは「まずは私たちの存在を知っていただけるよう積極的に声を掛けていきたい」と力を込める。

 同課によると、75歳以上の運転手を対象に実施されている認知機能検査の受検者は、昨年が4万5794人。うち「記憶力・判断力が低くなっている」との判定が出た受検者は、1126人だった。同判定が出た場合、専門医による臨時適性検査を受けるか医師の診断書の提出が必要で、そこで認知症と診断された場合には免許は取り消しか、停止となる。一方、昨年の運転免許証の自主返納者は5762人で、97・9%が高齢者となっている。

 相談の受付時間は平日午前9時~午後4時(月曜日は午後3時まで)。問い合わせは同課、電話058(295)1010。


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