社叢林、県内初の林業遺産に 郡上市の星宮神社

2019年06月08日 08:38

  • 「林業遺産」に選定された星宮神社の社叢林=郡上市美並町高砂(同市提供) 
  • 星宮神社氏子総代の古川秀樹さん(中央)らに認定証が渡された伝達式=同市役所 

 岐阜県郡上市美並町高砂の星宮神社社叢(しゃそう)林(0・94ヘクタール)と、隣接する「美並ふるさと館」に保存されている関連資料が、日本森林学会の「林業遺産」に県内で初めて選定され、郡上市役所で認定証の伝達が行われた。社叢林は高砂地域で200年近い歴史がある育成林業の"生き証人"であり、資料は収集や再現展示などを地域住民が担ったことなども評価された。

 林業遺産は、同学会が林業発展の歴史を示す景観や資料を記憶・記録しようと2013年度に選定を開始。このほど2018年度の発表があり、「郡上林業の歴史と技術を伝承する資料・展示と社叢林」として選ばれた。認定は全国で計35件となった。

 高砂地域では江戸時代から育成林業が営まれ、1827年には、郡上藩と地主による中部地方で初めての大規模な分収造林が開始されたとされる。美並ふるさと館には近代までの木材生産、搬出に関する道具類72種142点などが収蔵、展示されており、いかだ流しなどの作業を再現した展示もある。

 伝達式では、推薦した県森林文化アカデミー(美濃市)の横井秀一教授から、日置敏明市長と星宮神社氏子総代の古川秀樹さん(65)に認定証が手渡された。古川さんは「社叢林は約200年になろうとしている神宿る森。末永く後世に残したい」と話した。


カテゴリ: くらし・文化