からくり操作体験...手がつりそう 大垣市・十六町の大将官

2019年06月09日 08:52

  • 子安孝夫さん(左)から、からくり人形の操作を教わる記者=大垣市十六町、十六町公民館 
  • からくり人形の背中側から操作する仕掛け=同 

 岐阜県大垣市十六町の十六町公民館で5月中旬に開かれた新天皇即位祝賀会で、十六町自治会が修復を進めるからくり人形「大将官(たいしょうかん)」の動く様子が、初めて住民らに披露された。目を輝かせながら大喜びで操作する子どもたち。地域の歴史的な場面に立ち会った記者も興味が湧き、体験させてもらった。

 からくりの仕掛けは背中側から操る。前方に垂れ下がる糸を引っ張ると、人形は目を見開くと同時に口を開ける。首を動かすには丁字形の木の端をそれぞれ押し下げる。

 操作を教えてくれたのは十六町文化保存会の会長子安孝夫さん(76)。「じゃあ、口を開けて。次は首を右に」とゆっくり指示してもらったが、自分の手は交差しており、どちらをどう動かせばいいのか、なかなかのみ込めない。糸を引っ張るのも、丁字形の木に力を掛けるのも、ある程度の力が要り、5分もたたないうちに手がつりそうになってしまった。

 観客を魅了するには、からくり人形と一体となり、思いのまま動かせなくては。それには相当な稽古が必要だ。

 大将官は、2005年に別のからくり人形「唐子」「巫女(みこ)」「湯立」の3体が発見されたのと同じ時期に町内で見つかった。江戸末期に作られたとみられ、昭和初期まであった山車とともに披露されていたと考えられている。

 子安さんは「20年か30年か、どれだけ先になるか分からないが、今の子どもたちが大人になり、からくり人形が4体そろって動く時が来れば」。令和の時代の始まりに、地域の新たな一歩が刻まれた-。長い眠りから覚めて動き出した大将官のからくりからは、そんな感触が伝わってきた。


カテゴリ: くらし・文化

関連記事