民泊解禁1年、県内着々102件 19市町村、飛騨地方4割

2019年06月15日 08:09

 住宅に旅行客らを有料で泊める「民泊」が全国で解禁され、15日で1年となった。岐阜県内では15件の営業の届け出が受理されて始まったが、現在は102件(7日時点)に増えた。

 県によると、これまでに廃業したのは岐阜市と高山市の2件。岐阜市の施設は営業開始前に住宅の借り主が見つかった。高山市の施設は運営が軌道に乗ったため、年間の営業日数が180日以内に制限される民泊から、旅館業法に基づいて通年営業できる簡易宿所に切り替えたという。廃業件数はわずかにとどまっており、県の担当者は法の規制が経営の足かせとなるような影響は「出ていない」との見解を示す。

 民泊施設は県内の19市町村にあり、このうち飛騨地方が約4割。最も多いのは高山市の27件で、郡上市の25件、岐阜市と下呂市の9件が続く。郡上市では、うち24件が別荘を活用している。全体の102件のうち個人事業主は93件、法人は9件。自宅の空き部屋を使用する家主居住型は64件、不在型は38件だった。

 3月末までの宿泊者は1万1571人、延べ宿泊者数は1万4306人。宿泊者のうち日本人が4分の3を占める。外国人は46の国と地域から訪れた。東アジア、東南アジア、欧州からの訪日客が目立つ。飛騨地方は観光目的の外国人、美濃地方は仕事やイベントで利用する日本人が多い。

 県は適正な運営を徹底するため、対策を講じている。届け出を受理してから1カ月以内に独自に立ち入り検査しているほか、仲介サイトを毎月確認しヤミ民泊に目を光らせる。制度の開始直後には、大手サイトに掲載されていた9件の無届け施設の削除を要請。2月は2件の違法営業を発見し、行政指導している。県生活衛生課は、目立ったトラブルや近隣住民の苦情はないことから、営業の地域や期間などを条例で制限する必要性はないとみている。


カテゴリ: くらし・文化