田んぼの水位をピタリ 未来工業、自動止水装置を開発  

2019年06月15日 08:48

田んぼの水を自動で止める止水装置

田んぼの水を自動で止める止水装置

 未来工業は、田んぼに流す水を自動で止める止水装置「水田当番」を高山市の和仁農園と共同開発し、4月末に発売した。田んぼの水が設定水位に達すると、取水口に設置した止水栓の弁が自動で閉じる仕組み。電源不要で、水を引き込む取水口が塩ビ管なら簡単に取り付けできる。田んぼに欠かせない水管理の一部を自動化することで、農業の省人化をサポートする。価格は1台1万5千円(税別)で、年間千台の販売を目指す。

 装置は、止水栓と水位計をワイヤでつないで使用。水位計はくいで田んぼの地面に固定し、水に押された筒状の発泡スチロールが設定水位まで到達すると、止水栓のストッパーが外れて水が止まる。止水栓の直径は11・45センチで、VP100、VU100のサイズの塩ビ管に適合する。

 設定可能な水位は5~11センチで、5ミリ間隔で調節できる。発泡スチロールを含めた筒の部分は10センチの厚みを設けるなど水位計が田んぼの泥水をかぶっても故障しないよう工夫した。

 開発は、企業との連携で農業の生産性向上を図る農林水産省の生産性向上モデル農業確立実証事業の一環。事業採択を受け、2017年から同農園の田んぼなどで実証実験に取り組んできた。

 田んぼの水の管理は、農作業の約3割を占めると言われる。取水口の水量も時期によって違いがあり、水がたまるまで農家が何度も田んぼを訪れるなど労力がかかっていた。

 装置は、本社や支店、営業所で取り扱うほか、EC(電子商取引)サイトでも販売する。担当者は「大手メーカーの既存製品は10万円を超え、農家が導入しづらい。価格を抑えることで、兼業農家にも広めたい」と話している。


カテゴリ: 経済