豚コレラ対策、県内3農家が早期出荷 中津川と揖斐郡

2019年08月07日 08:00

 岐阜県内などで家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が広がっている問題で、県は6日、一時的に豚舎を空にして施設を改修する「早期出荷」について、県内3農家が実施すると発表した。早ければ今週末からおよそ2カ月かけ、計1600頭余の豚を出荷または殺処分する。

 早期出荷は、防疫のため一時的に豚舎を空にし、豚舎の衛生水準を高める改修を行うもの。通常は100キロほどに育てて出荷する豚を50キロ程度から出荷可能とし、出荷に適さない豚は脂や肉骨粉に加工するため殺処分する。

 農林水産省が4月下旬に岐阜、愛知両県に提案したが、健康な豚も殺処分する上、野生イノシシへの感染が広がる中では経営再開のめどが立たないとして多くの生産者が反発している。

 3農家のうち、2農家は中津川市の繁殖農家。揖斐郡内の1農家は肥育専門で、殺処分はしなくても2カ月かけて全頭を出荷できる見通しという。すでに豚コレラが発生した別の1農家は豚舎改修のみ参加する。

 早期出荷する農家の1人は「発生を待つような日々よりはまし」と理由を明かす一方、「豚にワクチンを打てれば一番いいが、今は難しい。野生イノシシに感染が広がる中、豚舎を改修しても当面は再開できないだろう」と本音を漏らす。

 6日の会見で古田肇知事は「最初のケースがどう進むか皆さん関心がある。側面からサポートしたい」と話した。また、県は20日ごろからドイツとリトアニアに職員や有識者による調査団を派遣し、現地の豚コレラ対策を学び、意見交換することを明らかにした。


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