高山市に「ヒロシマの残り火」 中学生ら自転車で到着

2019年08月09日 08:22

  • ミリアム・シュミッツホーファーさん(右端)らが高山市まで運んできた「原爆の残り火」=午後4時15分、高山市役所 
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 原爆の残り火を携えて世界各地を回り、平和を誓う「アースキャラバン」が8日、岐阜県高山市に到着した。次代を担う10代が、原爆や戦争の被害を伝えている火を届け、二度と同じ過ちを繰り返さないことを訴えている。

 広島に原爆が投下されたときの残り火で、福岡県八女市で保管され、「平和の火」とも呼ばれている。

 平和をアピールするキャラバンは、NPO法人アースキャラバン(京都市)が2015年から国内外で行っており、自転車などで移動しながら各地の平和をテーマにしたイベントに参加している。今回は、広島に原爆が投下された6日に京都府を出発し、滋賀県、名古屋市、高山市を訪れ、10日に長野県松本市でゴールする。

 残り火を運んでいるのはオーストリアのミリアム・シュミッツホーファーさん(12)とアリス・シュミッツホーファーさん(43)の親子、京都府京丹波町の中学3年生東昌一郎さん(15)。

 ミリアムさんは「平和と愛があふれる地球になってほしかったから参加した」と言う。「争いのない世界に住みたいし、子どもたちは平和な世界を生きるべき」と話し、原爆については「たくさんのものを壊し、たくさんの人が死ぬ原爆はとても悪い物。残してはいけない」と考える。

 「未来のため、火は必ず届けなければならない。未来が明るくなるよう最後まで笑顔で走りきろうと思っている」と話すのは東さん。「世界が平和であるために、違いを認め合うことはとても大事」と語った。

 アリスさんは「アースキャラバンは、平和と明るい未来をもたらそうというもの。分断ではなく、みんなと一つになりたいから世界を回っている」と話した。

 3人はランタンに火を携え、自転車で高山市役所に到着。敷地内の「平和への絆」の鉦(かね)を打ち鳴らした。

 長崎に原爆が投下された9日は、午後7時から高山市鉄砲町の高山別院で、原爆の残り火を参加者に分けて平和を願って一斉に吹き消すイベントを開く。


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