ハイパーカミオカンデ膨らむ期待 神岡「三代目」へ一丸

2019年08月22日 08:06

  • 飛騨市神岡振興事務所のロビーに掲げられたハイパーカミオカンデ計画推進期成同盟のポスター=21日午後、同市神岡町東町 
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 文部科学省が素粒子ニュートリノの次世代観測装置「ハイパーカミオカンデ」を岐阜県飛騨市神岡町に建設する方針を固めたことが明らかになった21日、建設予定地の同町ではノーベル賞級の研究成果に加え、地域活性化にも期待する声が広がった。カミオカンデ、スーパーカミオカンデに続く次世代装置の建設を官民一丸でバックアップする動きもいっそう盛り上がりそうだ。

 都竹淳也市長は「大変喜ばしい前進。宇宙物理学研究のさらなる成果を期待する」と力を込めた。6月には梶田隆章東大宇宙線研究所長の県庁訪問に同行し、建設計画への県の支持を要請。市は建設費の予算化が今夏に山場を迎えると見込み、7月にハイパーカミオカンデ計画推進期成同盟を結成、神岡商工会議所や市観光協会などをメンバーに迎えた。研究者の滞在や、住民への説明会での協力を規約に盛った。

 市神岡振興事務所では、建設計画を紹介するパンフレットを関係者に配り、ロビーに期成同盟の活動をPRするポスターも掲げている。

 同研究所によると、ハイパーカミオカンデは現在稼働中のスーパーカミオカンデから南に約8キロ離れた二十五山の地下約650メートルに建設される予定。建設費と運営費合わせて1700億円に上る大事業だ。地域の雇用創出も見込まれる。

 市が計画の支援に奔走する背景にはかつて鉱山で栄えた神岡町の活性化への地元からの強い期待がある。昨年には地元企業による研究所公認商品の販売が始まり、地酒などが売り上げを伸ばした。期成同盟の会長を務める亀谷豊神岡商工会議所会頭は「神岡町の宇宙物理学研究は住民の心の支えになっている。建設作業者や研究者の衣食住の提供に精いっぱい取り組む」と意気込んだ。


カテゴリ: 科学