皮ようかんの味受け継ぐ 大垣桜高生、墨俣名物を調理

2019年09月08日 08:39

  • メンバーから、皮ようかんの作り方を教わる生徒ら=大垣市墨俣町上宿、大垣桜高校 
  • 出来上がった皮ようかんを手にする生徒=同 

 「昔の味を 今に伝える 皮羊羹(かわようかん)」。地域の風物詩をうたったかるたにも登場する岐阜県大垣市墨俣町の名物「皮ようかん」。現在の天皇皇后両陛下も召し上がった墨俣の誇りだが、かつて5軒ほどあったという店は年々減り、今では1軒のみ。地域の味を途絶えさせまいと地元団体が動きだし、同町上宿の大垣桜高校の生徒が調理に挑戦した。

 皮ようかんは、竹の皮で包んだ蒸しようかん。同町では明治時代には作られ、正月などに家族で食べ親しまれてきた。1995年には、現在の天皇皇后両陛下が同町を訪問された際、お茶請けに召し上がった。

 皮ようかんを伝承し、地域のブランドとしてPRしようと、今年5月、地域住民でつくる墨俣地域まちづくり協議会の「歩くまち墨俣」ビジョン施策推進チームの一つとしてメンバー9人で、「墨俣オリジナル開発チーム」を立ち上げた。同町に残る店では高齢の女性が長年の勘を頼りに作るといい、メンバーが女性から作り方を聞き、暫定版レシピを作成。今後、地域のイベントで売り出せるよう同校に研究開発への協力を呼び掛けた。

 メンバー5人が同校を訪問し、生活文化科の3年生18人が調理に参加。メンバーで栄養士の松岡照子さんらの指導で、生徒は小豆を煮てあんを作り、薄力粉を混ぜて練った後、竹の皮で包んで蒸した。

 出来上がった皮ようかんは、素朴な甘さが竹の香りで引き立てられ、「ようかんは苦手だけど、これはおいしい」という生徒も。調理師を目指す生徒(17)は「デザートとして作り、伝統の味を広めたい」と話した。

 開発チームリーダーの豊田和代さんは、旧墨俣町の元総務課長で当時の行啓を担当。生徒たちの感想を聞いて顔をほころばせ、「名誉ある地域の味。皆で協力して未来につなげたい」と力を込めた。


カテゴリ: くらし・文化 グルメ